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HR Column

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【キャリコンインタビュー】黒石泰平さん

キャリコンインタビュー

2019.04.01

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キャリコンサロンには、様々な強みを持ったキャリアコンサルタントの方が所属しています。

今回は転職コンサルタントとして活躍しながら、HRラボ(キャリコンサロンの運営会社)でもキャリアコンサルタントとして活躍中の黒石泰平さんに、キャリアコンサルタントになろうと思ったきっかけやキャリアコンサルタントとしての活動についてインタビューさせていただきました。

キャリアコンサルタントになったきっかけ

-キャリアコンサルタントになったきっかけは?

2001年に父が「コンフィア」というヘッドハンティング会社を立ち上げました。

単なる転職希望者の紹介ではなくて、まず個人に寄り添いたいという想いでスタートしました。企業に優秀な人材をご紹介して、入社した方にもハッピーなキャリアを形成してもらうことを目指しています。

-単なるヘッドハンティングではなくて、その方が人生をどうしていきたいか掘り下げるためにキャリアカウンセリングをなさっているのですね。

「コンフィア」という社名は「信頼」という意味のフランス語なんです。人材紹介が「抱えているクライアントを応募させていかに受からせるか」という仕事になってしまっているなかで、私は個人に寄り添ったり、信頼関係を構築することを意識しています。転職希望の方にヒアリングしてキャリアコンサルティングして行く中で、時と場合によっては転職しないことをお勧めして返したこともあります。「初めて転職を勧めない会社に会いました」と言われて、「信頼のおける方ですね」と「悩んでいる人がいるから聞いてくれ」と同僚や上司をご紹介頂いたこともあります。

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今後のビジョンについて

-今後はどのようなビジョンをお持ちですか?

人との関わり合いを大事にして、個に寄り添うサービスを提供していきたいです。キャリアコンサルタントの肩書や国家資格、民間資格を取得していることは、プロであるとアピールできる大きいメリットです。

-HRラボでのキャリアカウンセリングで、相談者の隠れていた気持ちが出てくることはありますか?

そうですね。例えば「セルフ・キャリアドック」という企業の依頼から始まる面談制度を利用していらっしゃる相談者には、転職意識が顕在化していない方が多いんです。そういう方のキャリアカウンセリングをする際は、最初に面談の目的と理想的なゴールをお話しするようにしています。個人に寄り添うという立場から「企業があなたを欲しがるような知識や経験を積めば、この不安定な世の中でも将来お仕事に困りませんよ」というスタンスでお話しします。

「今日はせっかく面談するので、これからご自身が真に学ぶべき知識、方向性のヒントが得られるようなディスカッションができればいいと思っています」という話をします。

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-目的とゴールを確認した後は、どのように面談を進めますか?

ジョブ・カードを使って、個人の棚卸をしていきます。ジョブ・カードは履歴書よりも個人の動機やパーソナリティの記載項目が多いんです。今までの人生で仕事の選択の際、どういう意思や想いがあったか。どういった経験が得られたか。キャリアの棚卸をしていきます。すると相談者が自分の中で大事にしている要素がわかってきます。環境なのか人間関係なのか、経験なのか。社内なのか社外なのか。いろんな要素が見えてきます。気づきを与えられての面談終了となったときには、相談者から最後にフィードバックをもらうと、「今後もし転職を必要とした時にどういった軸で選べばいいかわかりました」、「自分がこの会社で活躍するためにはこの資格が必要だとわかったので、どうすればいいか自分で調べてみます」などと言ってもらえます。進んで面談をするつもりの方じゃなくても、終わってみれば何かしら得てもらえることがある、というのが実感です。

-受け身な相談者の方と向き合う際、本心を引き出す秘訣はありますか?

まずはキャリアの棚卸ですね。幼少期から時系列でこれまでの人生を振り返ってもらうんです。行きたい中学・高校、大学、就職と、その時その時の悩みや興味、感情と意思の部分が出てきます。自分と向き合い、外の世界と向き合った経験を時系列で振り返っていただくと、自分の意思や感情、判断軸が見えてくるんです。見えてきたことに対して、「なぜそうだった?」「なぜそういう思いに至ったのか?」という深掘りをしていくと、自分自身と自然と向き合うことにつながっていくんです。その方のパーソナリティが出ているなと思ったところを深く掘っていきますね。

-アンテナ力が必要となってくるわけですね。

最後にメッセージをお願いします!

-キャリアコンサルタントとして活躍していきたい方へのメッセージをお願いします。

社会が10万人規模でキャリアコンサルタントを必要とする環境になればべストだと私は考えていますが、一方でその10万人が全く同じスキルでも意味がないと思っています。例えばシニアはシニアなりの特徴がある。大切なのはキャリアに迷った方が何を求めているかなんですよ。人材紹介ビジネスでの経験からも思うのですが、例えば広告業界をずっと経験してきた人がキャリアに迷った際は、広告業界経験者のスペシャリストの話を聞きたいでしょうし。クライアント目線が求められます。

-どういうキャリアコンサルタントが今後増えていけばいいと思いますか?

人は自分の経験や知識でしか語れないので、まずキャリアコンサルタント自身が自分の棚卸しをして、それを使って相談者にどういうアドバイスをすればハッピーになるのか、自分の立ち位置をしっかり認識して線引きをするべきだと思っています。例えば専業主婦から資格を取ってキャリアコンサルタントになった方であれば、専業主婦の悩みに寄り添えるし、的確なアドバイスができると思います。企業の中、営利団体、家庭内、どこであれ、自分のパーソナリティやアイデンティティ、知識と経験の棚卸が必要です。同じ境遇で、同じ悩みを同じ目線で話を聞いてくれるキャリアコンサルタントなら、対価も払うし感謝もされます。自分の経験や知識をしっかり棚卸しできているキャリアコンサルタントが増えていけばいいなと思っています。

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-そうですよね。コンサルタント本人が悩んでいたら相談もしにくいですよね(笑)

-HRラボが今後どういう方向へ向かっていきたいか、黒石さんの立場からはどう思われますか?

HRラボのコンセプトを軸に、日本全国のキャリアコンサルタントの土台となれるような会社になっていけば面白いなと思っています。課題となってくるのは、例えば特定の業界経験者と専業主婦だったら、手法やスタンス、カルチャーが異なってくることです。システムではなく人間なので、一様に同じではない。HRラボに賛同、参画してくれるキャリアコンサルタント各々が常に自己研鑽して、クライアントに満足いただけるよう、サービス提供できる価値を引き上げるという意識を持っていきたいですよね。

-企業側に対してはどうですか?

人事や総務などは、まだまだ企業にとっては社内でかかる経費と捉えられてしまう立ち位置なので、キャリアカウンセリングというものが企業内で戦略的に捉えてもらえるような啓蒙活動も必要です。キャリアカウンセリング、キャリアコンサルティングを軸にした今までにないビジネスがHRラボ内で創出されて、対外的に提供できるような、柔軟なサービス企画や提供ができる集団になっていくといいなと思っています。

-なるほど、確かにそうですね。

そういったHRラボの研修プログラムやカウンセリングサービスを導入したら、企業側が「面白い、これは絶対会社の利益に直結する、人が良くなる」となればいいですね。離職率が低減したり、HRラボのキャリアコンサルタントのおかげで営業マンが利益を生むスタッフに成長してくれる。企業側がHRラボを利用することによって成長できるなと感じてもらえるようなサービスやビジネスが生まれるといいなと思います。

-黒石さん、ありがとうございました。

キャリコンサロンではHRラボと連携をし、全国のキャリアコンサルタントの方々が活躍できる機会を創り出したいと考えています。現在、全国で数十名の方が活躍してくださっています。今後さらにその人数を増やしていく予定です。

またキャリアコンサルタント一人ひとりの力量アップを目指し『勉強会』も毎月開催しています。過去のケーススタディを通して実践的な面談力を磨いたり、業界研究をしたり…様々な活動をおこなっています。ぜひ一緒に取り組みませんか?