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【アスリートキャリア支援インタビュー】元プロサッカー選手 佐藤楓さん

キャリコンインタビュー

2026.02.13

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ピッチから社会という新たなフィールドへ。 元プロサッカー選手・佐藤楓さんが見つけた「自分らしい」戦い方

プロアスリートとしての現役生活を終え、次なるキャリア(セカンドキャリア)へと歩み出すとき、多くの選手が「自分には何ができるのか」という不安に直面します。

今回は、全5回にわたるキャリア支援プログラムを修了された元プロサッカー選手の佐藤楓様(以下、佐藤)と、担当キャリアコンサルタントの森田(HRラボ)による対談の模様をお届けします。「サッカーしかやってこなかった」という不安を抱えていた彼女が、どのように自身の強みを再発見し、新たなステージへの自信を掴んだのか。その軌跡をインタビュー形式で振り返ります。

受講前の不安と葛藤:「サッカー以外の自分」が想像できなかった

森田: まずは、プログラム受講前の心境について振り返っていただけますか? 競技引退後やこれからについて、どのような不安がありましたか?

佐藤: 正直、ずっと不安でした。これまでの人生はずっとサッカー中心でやってきたので、サッカー以外で自分に何ができるのか、将来自分が何をしているのかが全く想像できなくて。「自分は何をやっていくんだろう」という漠然とした不安が常にありました 。

森田: その中で、ご自身の「強み」についてはどう捉えていましたか?

佐藤: チームスポーツをやってきたからこそ、周りとのコミュニケーションの取り方や、目標に向かって努力し続けることは強みかなと思っていました 。また、集団競技とはいえポジション争いはあるので、「できている人がいたら自分もできるようになりたい」という闘争心や、目標とする人に向けて努力できる部分は、社会に出ても変わらず活かせるのではないかと考えていました 。

プログラムを通じての気づき:「なんとなく」が「確信」に変わる瞬間

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初回キャリアコーチング

森田: 全5回の面談やワークの中で、特に印象に残っていることはありますか?

佐藤: このプログラムを通して、初めて「自分が何を求めているか」に気づけたことです。私は「人を喜ばせたい」という思いが根本にあるんだと客観視できたことが大きかったですね 。

森田: 「HRパーソナル診断」を使って、ご自身の強みや特性をグラフで可視化もしましたね。あの結果を見てどう感じましたか?

佐藤: 面白かったです。自分の特徴はある程度理解していたつもりでしたが、実際に診断結果として形に出てきたことで、「やっぱり合っていたんだ」と納得感がありました 。自分の感覚だけでなく、客観的なデータとして見られたことで、自分という人間を改めて深く知ることができました。

森田: 「RIASEC(職業選択理論)」の話もしましたね。例えば「車の仕事」といっても、エンジンを作る人、デザインする人、販売する人と様々な役割があるという話。あれで社会の見え方は変わりましたか?

佐藤: そうですね。一つの仕事にも色々な関わり方や分野があるんだと知ることができました。その中で自分は「社会的(Social)」なタイプだと診断が出て、営業や指導者といった「人と関わる仕事」が向いているんだと背中を押してもらえました 。指導者には興味があったものの、本当に合っているか分からなかったのですが、診断のおかげで「やっぱりこれがやりたかったんだ」と自信を持てました。

今後の展望:環境が変わっても「自分らしさ」は変わらない

森田: ジョブカードの作成などを通じて、これまでの経歴や強みを文字に起こしましたが、それによって変化はありましたか?

佐藤: 強みや弱みを文章にして可視化したことで、不安が減りました。「次はこういう強みを出していこう」「弱みはここだから気をつけよう」と明確になったので、自信を持って次の場所に行ける気がします 。

森田: いよいよ3月からは新しい職場でのスタートですね。今はどのような気持ちで、次の「試合(社会での活躍)」に臨もうとしていますか?

佐藤: サッカーでも「移籍」といって新しいチームに行くことは多かったので、新しい環境には慣れているというか、自信はあります 。場所は変わりますが、「人一倍頑張れること」や「努力し続けること」はどこに行っても変わらない私の強みです。新しい場所でも自分らしさを出して、すぐに楽しんでいけたらいいなと思っています 。

森田: 素晴らしいですね。落ち込んでもすぐに切り替えられるという強みも、これからの社会人生活で必ず武器になるはずです 。

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【プロフィール】

★佐藤 楓(さとう かえで)
元女子サッカー選手。1992年生まれ、大分県出身。
なでしこリーグやWEリーグのマイナビ仙台レディースなどでディフェンダーとして活躍。
2013年には日本女子代表(なでしこジャパン)に選出されたほか、フットサル日本女子代表としての経歴も持つ。
170cmの長身を活かした守備と、フットサルで培った高い足元の技術を武器に、2024-25シーズンをもって現役を引退。

⚫︎森田 鉄平(もりた てっぺい)
HRラボ株式会社 教育研修・組織開発事業部 部長
広告デザインやマーケティングを経て人事・キャリア支援の道へ。国家資格キャリアコンサルタントおよびACC(アスリートキャリアコーディネーター)として、10年の人事経験と延べ1,000人以上の相談実績を持つ。
単なる「話しやすさ」にとどまらず、深い対話を通じて相談者自身も気づかなかった強みや価値観を引き出す「自分発見」の精度に定評がある。
アスリートのデュアルキャリア・セカンドキャリア支援から学生アスリートの早期キャリア形成まで、内面的な気づきを具体的な一歩へと繋げる伴走支援を展開している。

【編集後記】

インタビューの最後、佐藤さんは新しい職場の充実した住宅サポートや、夕方5時には業務を終えて自分の時間を確保できる点に触れ、「ありがたい環境です」と感謝を口にされていました 。置かれた環境のポジティブな側面にしっかりと目を向け、新生活を前向きに楽しもうとするその姿勢に、彼女が持つしなやかな強さを感じます。

「サッカーしか知らない」という不安から始まったセカンドキャリア探しでしたが、自身の特性を客観的に理解し、それを言葉にできた今、彼女の胸にあるのは「どこへ行っても自分らしく戦える」という確信です。3月から始まる新天地でのキックオフを、心より応援しています 。