こんにちは、HRラボです。

ニュースや会社などで、早期退職やセカンドキャリアという言葉が囁かれている近年。
そんな時代を生き抜くため、必要とされる考え方に、『キャリアオーナーシップ』というものがあることをご存知でしょうか。
キャリアオーナーシップとは、「自らのキャリアについて、どうしたいのか、どうなりたいのか、どうあるべきなのかを主体的に考える必要がある」という考え方です。

今回は、キャリアオーナーシップが重要視されるようになった背景から、企業や人事担当がどのように従業員に関わっていけばよいのか、キャリアコンサルタントの視点から、その方法をお伝えいたします。

 

キャリアオーナーシップが重要視される背景

これまでの時代における従業員に対する企業の役割は、「定年まで雇い続けることで、個人の生活を守る」ことでした。そのため、従業員人のキャリアに対する認識として、終身雇用が前提としてあり、『キャリアは企業が作ってくれるもの』という認識がほとんどだったのではないでしょうか。

しかし、医療の進歩や社会保険制度の充実により、「人生100年時代」が到来しました。
現在では、先々の生活を見据えて、定年後も働き続けなければならない時代となったのです。

今までであれば、定年後は再雇用の道しかなく、社内での低付加価値労働が大半でした。
今後、「人生100年時代」を念頭に入れて社会で生活していくためには、安定した収入が継続して必要となるため、低付加価値ではなく、高付加価値労働が必要となってきます。
再雇用での高付加価値労働を実現するには、これまでの企業の体制を変えていく必要が出てきます。
しかしながら、企業の体制はすぐに変えられるものではなく、改定に時間がかかる企業が少なくありません。

さらには、安定しない景気や終身雇用が絶対とは言えない今、どんな時代の変化にも対応できる、柔軟な働き方が求められます。個人が自分の周りの環境や時代の流れを読み解き、生涯に渡って求められる人材となる必要があるのです。

そのために、自分にはどんなスキルが必要か、自分のこれまでの経験がどう活かせるか、それぞれ自分を軸に考えることが大切になってきます。自らのキャリアについて主体的に考え、自分に合ったキャリアを自分の意思で選択していかなければならないのです。

 

企業が従業員に対してできる支援

人生100年時代の到来に伴い、企業の役割は「定年を迎えた後も、社会で活躍し続けられるよう支援することで守る」ように、変化することが求められてきました。
企業が従業員に対して活躍し続けられるように支援することは、その本人だけでなく、企業や社会全体にとっても有益になります。
企業競争力や人材力の強化、生産性の向上、イノベーションにもつながっていくのです。

そのため、企業では、
(1)キャリア開発支援
(2)リテンションの強化
(3)新たな関係性の構築

この3つのポイントで、従業員を支援していく必要があります。

(1)キャリア開発支援

キャリアオーナーシップを含めた社会人基礎力の醸成をはじめとした、多様なキャリア選択肢の把握や、働き手個々人のスキル把握・醸成を目的としています。

具体策としては、既に多くの企業で取り入れられている、キャリアカウンセリングやセミナー等の『社内外での研修』があります。

また、キャリア自律に繋がる、社内FA制度や社内公募制度といった、『人材制度の整備』や、兼業・出向等の『他企業での修羅場体験』も策として挙げられます。

これらを一体的に行なっていくことで、キャリア開発支援には、エンゲージメント・生産性の向上の効果が期待できます。
また、事業環境の変化に強い人材の育成も可能となるため、AIの普及やM&A(合併や買収)の増加にも対応できるようになるのです。

(2)リテンションの強化

モチベーションを維持できる多様なポジションを用意し、職場や働き手の意識改革を行うことによって、企業にとって必要な人材を確保する取り組みのことです。

具体策には、勤務時間や各自のモチベーションに合わせた『多様なポジションの用意』の他、『ダイバーシティマネジメントの浸透』を図るための、多様な人材マネジメントに関する研修があります。
40代・50代からの『マインドセット変革に向けた面接・研修』を行うことも、代表的な取り組みとして挙げられます。

今後の社会では、55歳以上の比率が高まると予想されており、労働力不足のフォローに再雇用者の活用が必要です。
リテンションの強化を行うことで、労働力不足を解消し、年金受給年齢引き上げ後の労働者の不安解消にも効果があります。

(3)新たな関係性の構築

働き手の社外転身の不安解消のために、多様な転職先の提示等を行い、継続的に良好な関係性を維持できるようにすることです。

具体的には、転職・起業準備のための休職支援制度の導入や、早期退職者への退職金上積みを行うことで『働き手の処遇の整備』することができます。

また、希望者に『転進先の紹介・マッチング』を行なったり、『業界横断での環境・ネットワーク整備』を行って、同業他社の求人案件を共有する策が取られています。

これにより、広いネットワーク形成による事業拡大を促したり、社会全体での人材の最適配置の実現することができます。
さらには、産業全体の成長を図ることも、不可能ではないのです。

 

人事担当が担う役割とは?

このようなキャリア支援の転換期にあたり、人事担当が担う役割は非常に重要です。
一人ひとりの状況に合わせた「キャリアカウンセリング」はもちろんのこと、「人材育成等のセミナー実施」や「関連部門と連携した支援活動」など、様々な場面で力を発揮することが求められるでしょう。

もちろん、人事担当者としては、企業としての視点も必要となります。
従業員と企業が、キャリアにおいてもWin-Winの関係を築けるような関わりが不可欠となってくるのです。
そのために、「従業員のモチベーションアップ」が企業としても「企業価値・生産性の向上」にも結びつくように、面談技術の向上は欠かせません。世代に合わせたイベント企画など、サポートの幅を広げるために、日々の情報収集や勉強も必要となります。

 

また、従業員個人と企業の両方の視点を持ちよりよい関わりを持つために、企業の役員や直属の上司ではない「外部のキャリアコンサルタント」を利用することも手となります。
国家資格者である「キャリアコンサルタント」は、一人ひとりの本音を引き出し、キャリアプランを共に考えていく存在です。視野を広げたアドバイスなど、従業員にとってプラスとなる要素も非常に大きいはずです。

人生100年時代を乗り切るため、一人ひとりが自らのキャリアについて主体的に考え、自分に合ったキャリアを自分の意思で選択できるように働きかけていきましょう。

 

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